第5章
10月25日『路線バスに乗る』

今朝も一人で散歩に出た。清々しい一日の始まりだ。生きていることへの感謝の気持ちが湧いてくる。こんなことなら、もっと早くハワイへ来るのだった。

デューク・カハナモクとともに。今日は、トロリーバスでワイキキ周辺の観光名所を一巡する予定だ。朝食を終え、皆でぶらぶらとカラカウア通りを西へ歩いていく。

途中、サーフィンの神様として名高いデューク・カハナモクの像があった。海に生きた彼が、海を背にしていては何となく可哀想である。しかし、彼の像を正面から見るとき、もし、海に向かって立っていたら、彼の背景はワイキキの雑駁な街並みになるわけで、眺めるほうは興醒めであることは間違いない。

近くにワイキキの魔法石がある。これに願をかけると願いがかなうらしい。またハワイに来られますように。年甲斐もなく真剣に願いをかけた。少し歩くと、ワイキキ交番がある。アメ車のパトカーはなかなかカッコイイものだ。

トロリーの乗り場に到着すると困ったことが起きた。混んでいるのだ。乗車まで1時間以上待たなければならない。検討の結果、路線バスでとりあえずアラモアナセンターまで行って、そこで考えようということになった。

DFSの前を通り、バスが走っているクヒオ通りに出る。アラモアナ行きのバスはひっきりなしに来る。私は幸い座ることができた。途中から乗ってきた老婦人に、当然のように、金髪の若者が席を譲った。ほどなくアラモアナ・ショッピングセンターの海側入り口に着いた。乗っている人は皆、ぞろぞろ降りた。

ワイキキ交番の脇で記念撮影。巨大なショッピングセンターだ。露店でピンクの帽子を買った。最初は気恥ずかしかったが、ここはハワイ、郷に入っては郷に従えとばかりに、自分の歳のことは忘れて楽しむことにした。

ショッピングセンターの中を歩いていると面白いお店がたくさんある。気になるお店だけ見ていったのだが、結局、皆で買い物熱が上がってしまった。

上の階は高級ブランドショップが並んでいる。私にはまったく関係ないが、外で写真を撮るくらいは許されるだろう。

さらにぶらぶら歩いていると、かなり高齢の老夫婦に出くわした。お顔立ちが日本人風だったので声をかけてみた。二世の方のようで、日本で暮らしたこともあるとのことだった。小柄な奥方は足取りもしっかりしておられるが、ご主人は足腰も弱っており、会話もままならない様子だった。

そうこうしていると昼になりお腹もすいた。ショッピングセンターの1階にマカイ・マーケット・プレイスと呼ばれる食堂街がある。今日のランチはもちろんここだ。

分量が少なくて手ごろなハンバーグセットのようなものを試す。なかなかイケる。同行の若者はコーラのラージを注文した。噂には聞いていたが、まさに馬に飲ませるほどの量だ。驚いた。

アラモアナ・ショッピングセンターのクリスチャン・ディオール前にて。ふただひ路線バスでワイキキまで帰る。バスの旅もなかなかいい。私は気に入った。

部屋に戻って一服する。ほどなく、女性たちはビーチへ繰り出した。男性陣は、プールで泳いだあと、ジャグジーとサウナを楽しむといってバスタオルを持って出て行った。

私は、姪の夫君に勧められたホノルル動物園を訪ねることにした。ビーチタワーから歩いて10分くらいだろうか。6ドル払って中に入ると、客はほとんどおらず、昼下がりの公園のような感じだ。動物たちも午睡を楽しんでいるようで、あまり活気がない。ここでは象が見物だろう。生きて動く象をこんなに間近に見たのは初めてだ。園内を右手から左手にぐるっと歩くと、カパフル通り寄りに売店がある。ビールはないが、シェイブアイスが売っていた。

夕方からは、お土産の物色に出かける。ABCストアでは定番のチョコレート1ダースに加え、雑貨類を買い求め、猫の好きな連れ合いにはクリバンキャットのクレージーシャツを見繕う。例によって部屋で夕食を頂き、ほろ酔い気分で就寝。ハワイ3日目の夜が更ける。

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